Noble Ame’sdiaryをご覧の皆様、こんばんは!
今日はエシカル・アニマルフリー素材について書いていきます。
エシカルとは「倫理的」「道徳上」と言う意味です。
エシカル・アニマルフリー素材は、ファッション業界での重要なトレンドとして急速に注目されています。従来、レザーやファーといった高級素材は動物を犠牲にして作られてきましたが、消費者や企業の間で動物福祉や環境問題への意識が高まり、植物由来やバイオテクノロジーを活用した代替素材の需要が拡大しています。本記事では、サボテンレザーや菌糸体レザーなど、代表的なエシカル・アニマルフリー素材の特徴とそのメリット、ファッション業界の取り組みについて紹介します。
- 1. エシカル・アニマルフリー素材の背景
- 2. サボテンレザー(Cactus Leather)
- 3. 菌糸体レザー(Mycelium Leather)
- 4. アニマルフリー素材への挑戦と課題
- 5. エシカル素材がもたらす未来
- まとめとNoble Ameの見解
1. エシカル・アニマルフリー素材の背景
動物由来のレザーやファーは、長年ファッション業界で高く評価されてきましたが、生産過程には多くの問題が存在します。動物愛護団体の活動により、ファッションにおける動物の犠牲に対する消費者の認識が深まり、アニマルフリー素材への需要が増加しています。加えて、家畜業は二酸化炭素やメタンの大量排出源であり、環境への悪影響も大きいため、サステナブルなファッションを志向する企業や消費者にとっても、動物を使用しないエシカルな素材が理想的です。
2. サボテンレザー(Cactus Leather)
昆布かな?(*^-^*)
特徴と開発経緯
サボテンレザーは、メキシコのDesserto社によって開発された植物由来の代替レザーです。サボテンは乾燥地帯で育つため、非常に少ない水で生育可能で、環境への負担が少ないことが特徴です。このサボテンレザーは、柔らかさや耐久性に優れており、従来の動物皮革に引けを取りません。また、サボテンを栽培する過程で、CO2吸収にも貢献することから、非常にサステナブルな素材とされています。
メリットと用途
サボテンレザーの一つの大きなメリットは、従来のレザーと似た質感であるため、靴やバッグ、ジャケットなど多様なファッションアイテムに使用できる点です。さらに、植物由来であるため、動物皮革特有の悪臭がなく、加工に有害な化学物質もほとんど使用しないため、人体への影響も少ないとされています。
3. 菌糸体レザー(Mycelium Leather)
これは普通の牛革と変わりないですね( ゚Д゚)
特徴と開発経緯
菌糸体レザーは、キノコの菌糸体から作られる革新素材で、バイオテクノロジーを駆使して開発されました。菌糸体は成長が非常に速く、短期間で大量生産が可能であるため、従来のレザー生産よりも効率が良いとされています。菌糸体レザーは柔軟でありながら、丈夫さも兼ね備えた素材で、従来のレザーとほとんど変わらない質感と見た目が実現されています。
メリットと用途
菌糸体レザーは短期間で培養できるため、大量生産が可能であることに加え、栄養剤や水を必要とするだけで育つため、環境への負荷も少ないです。これにより、バッグや靴、小物などのアイテムに活用されています。特にラグジュアリーブランドはこの素材に注目しており、菌糸体レザーを使用した製品の開発が進んでいます。
4. アニマルフリー素材への挑戦と課題
ブランドの取り組み
近年、スタラブランドやルイ・ヴィトンといった大手ブランドがアニマルフリー素材を取り入れる取り組みを加速させています。特に、高級ブランドがアニマルフリー素材を採用することで、消費者の意識が向上し、エシカルなファッションがさらに普及すると期待されています。例えば、ルイ・ヴィトンは菌糸体レザーを使用したバッグの開発に着手しており、ステラ・マッカートニーはサボテンレザーの採用に積極的です。
課題と今後の展望
ただし、エシカル・アニマルフリー素材には、まだ価格が高い、供給が安定しない、従来のレザーと比較して耐久性が課題といった側面もあります。これらの課題が解決されることで、さらなる普及が期待されます。
5. エシカル素材がもたらす未来
エシカル素材の普及により、ファッション業界は大きな変革を迎えつつあります。動物を犠牲にせず、環境負荷も少ない素材を活用することで、サステナブルでエシカルなファッションが一般に浸透することが期待されます。消費者もこうした新素材の背景や特性を理解し、環境や動物福祉に配慮した選択を行うことで、より持続可能な社会を実現できるでしょう。
まとめとNoble Ameの見解
エシカルやアニマルフリーな素材の発展が注目される一方で、革産業は人類の歴史と深く結びついた、非常に古い産業です。最古の衣類のひとつとして、動物の革が使われてきたことからもわかるように、革製品は単に衣料としての役割を超え、長年にわたり人類の生活を支えてきました。温度調節が難しい寒冷地では、毛皮が極めて有用でしたし、動物の革は非常に耐久性が高く、長期間にわたって使うことができるため、物を大切に使う文化も育まれました。
また、革の生産には職人技が不可欠であり、多くの地域で受け継がれてきた技術が今も生きています。伝統的な革製品は、長い時間をかけて育てられた工芸品としての価値もあり、ただの実用品ではない、手仕事の美しさや文化の象徴といった側面も持っています。そのため、多くの消費者が革製品に愛着を持ち、次世代に引き継いでいくこともあるのです。
Noble Ameでは帆布製品を販売していますが、部分遣いで牛革を仕様する場合も有ります。
やはり、良い物は後世に残すべきですし、畜産をして食肉を作る過程で革を捨てるのではなく、命を頂くからにはすべてを有効利用するべきだと考えます。
一方で、エシカルな素材や動物福祉に配慮した素材が選択肢に加わることは、現代の価値観に適応した新たな選択肢の提供を意味します。エシカルやアニマルフリーな素材が選ばれることにより、消費者が環境や動物への配慮を考慮するきっかけとなるのは歓迎されるべきことです。しかし、エシカル素材が増える中で、革製品を否定するのではなく、従来の革産業がもつ文化的・歴史的価値も尊重しながら共存を目指すことが理想的でしょう。
このように、現代のファッション産業では、エシカル素材と伝統的な革製品の共存を通じて、多様な価値観と選択肢が調和する未来を期待します。