Noble Ame’sdiaryをご覧の皆様、こんばんは!
今日は『日本製の服と中国製の服、どっちが綺麗なの?洋裁のプロが徹底解説(*^-^*)』と言う事で書いていきたいと思います!
この様な書き方をする場合、え、じゃぁ、中国製の方が綺麗なの?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、半分正解で半分不正解です(*´Д`)
では、そこんところを詳しく解説していきましょう(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
Noble Ameはどんな人?
まぁ、僕がどんな人なのか分からないと話の信憑性が無いと思うので少しだけ説明をしておきます。
18歳で大阪の服飾系専門学校に入学し、3年間縫製、パターン、デザインなど、ファッションに関することを学びました。
3年生の時はオートクチュールコースで学んで、手作業の大切さを知りました。
卒業後、パタンナーもデザイナーもやりたいと思わなかったので、縫製工場に就職しました。
そこでは、学校で習うような丁寧な服作りではなく、量産品(と言ってもジャケット1着2万円以上するものが殆どでしたが。)の生産ラインで仕事を覚えました。
僕ね、手前味噌になりますけど、学生の頃から縫い物上手かったんですよ。
上手くなるために一日中玉縁ポケットを繰り返し縫ったりして、とことん突き詰めるタイプだったので(*´Д`)
三年生の頃にはこの先生よりも僕の方が縫うのは上手いなとか、パターンのどこをいじればもっと良くなるとかも先生よりも僕の意見を聞きに来る同級生が居ましたね。
だからね、縫製工場で7人くらいの班で一つのラインを作るわけなんですが、アイロン3人縫製4人、別で袖付けの人がいてたりする感じです。
その班のリーダーがね、僕よりも一つか二つ年上の女性の方だったんですが、まぁいわゆる部長のお気に入りでね、その人は専門学校に通ったわけでは無く、実際その会社に入ってから縫製を覚えたみたいで、あんまり上手くなかったんですよ。
細かい事を言うと、僕が身頃と襟とを縫い合わせる工程で、その班長が襟を作る工程。
縫い代通りに縫うと穴が開くんですよね。(襟周りの縫いどまりが浅いせい)
でね、こんなん、商品にならんとか、ぶつくさ言ってたらそれが部長の耳に入って(またいらん事言うおばさんが居てたもんでwww)
部長からそんな融通の利かないヤツは要らんと言われたので、ほな辞めますわ~。
一生しょうもない不良品縫うといたらいいですやん!ってその日に辞めました( ゚Д゚)
そこからは色んな会社を転々として、倒産を経験したり、誂えもののドレスを学んだり、アパレル関係の最終経歴は株式会社ワールドの子会社でモデリスタ(メーカーから来たパターンのチェックをして、縫製仕様を考え向上に指示する仕事)をやってました。
今はハンドメイド作家として、トートバッグや、インテリア雑貨、小物なんかを販売しています(*^-^*)
さて、僕の事はこのくらいで大体お判りいただけましたかね。
日本の縫製工場の現状
正直中国や東南アジアの研修生を雇用しているところが殆どです。
安い給料で働いてもらえますからね(*´Д`)
中には日本人だけでやっているところも残っていると思いますが、その場合、生産コストがかなり上がるので、メーカーから貰う縫製賃では、経営は相当苦しいところが多いです。
メイドインジャパンに拘って丁寧な仕事をされるところもずいぶん少なくなっているはずです。
僕も上手な縫製工場を探して北は秋田、南は熊本まで駆けずり回っていた経験が有るので良くわかるのですが、丁寧な仕事をされるところから先に廃業されていきました。
それでもね、紳士服の仕立ては日本が一番だと思います。
紳士服の過去記事↓
僕が学生の頃紳士服の授業で教えて頂いていた先生は南こうせつさんの衣装をずっと誂えで作っておられた方で、その技術は本当に化け物かと言うほど素晴らしい物でした。
婦人服のサンプル縫製のおばちゃんの中にもこの人には勝てないなと思った人が二人位いました(*´Д`)
日本の一部の縫製工場の技術は本当に世界一と言って良いと思います。
しかし、それではやっていけないのがビジネスの世界。
海外で大量生産するユニクロ、GU、H&M、ZARA等、ファストファッションが売れるために国内の縫製工場はじり貧です。
僕はこれらのファストファッションが本当に良い物を駆逐していっていると思っています。
中国の縫製工場の現状
最近はインドや東南アジアにおされている感は有りますがやはり人口が多いのが強いです。
人口が多いと言う事は大量に安く働く人員を確保することが容易で、工程に手間をかけられるのが最大の強みです。
僕は上海の工場に縫製仕様を教えに何度も行きましたが、大きな工場は来客用レストランが併設されており、日本語を話せるスタッフが何人もいます。
中国の方は、最初は必ずこちらを下に見てきます(;一_一)
でもこちらが実力を示すと次からは先生先生と持ち上げてくれるようになりますwww
ダウンコートを作る工場を見せてもらったことが有るのですが、ダウンの重さを正確に測って、作業する人が印象的でした。
僕が教えた縫い方も理解が早く、何度か修正を指示すると、日本の工場では文句を言われるような難しい事もこなしてくれます。
僕の経験上、婦人服などは中国のしっかりとした工場で縫製させる方がはるかに丁寧な作業をこなしてくれることが多かったです。
まとめ
日本と中国の縫製について書きましたが、何となくニュアンスは伝わりますかね?
どちらも良いところ悪いところが有り、上手な工場、下手な工場、得意な分野、苦手な分野が有ります。
僕が最後に勤めていた縫製会社で作っていた服は日本のメーカーが作ったブランドで、ジャケットの上代が軽く100,000円は超えてくるものがほどんどでした。
昔からのお金を持っているマダム相手の商売ですが、今、そんなものを買う人がどんどん少なくなってきています。
そういうのを買うのなら世界的に有名なブランドの服がどこにでも売っているのですから。
結論として、物によっては中国製の服は日本で同じものを作ったとすると、はるかに出来の良い物が作れる可能性が有ります。
勿論、日本でしか作れないという物もありますが、そのようなものは今は売れないので、中国製の服の方が綺麗な物が多いと感じます。
中国製の服が一段下に見られるのはもう過去の話になってしまっているのです。
今日のところはこの辺で(*^-^*)
では又!