NobleAme’s diary♪手に取った瞬間から愛着が湧く♪

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『ある縫製工場で働いていた時の話』

ある縫製工場で働いていた時の話

今から35年ほど前の話。

 

その日の僕は前日の飲み会で飲み過ぎたため、二日酔いで痛む頭と、寝不足による眠気の中で無理やり仕事をこなしていた。

当日の仕事はレディースのジャケットの縫製、身頃と襟を縫い合わせる箇所が僕の作業内容だった。

今日の出来事をきっかけに、その日のうちに退職することになるとは、その時には思いもしなかった。

 

縫製工場と言うのは、1ライン、6~7人でそれぞれの工程を持ち合い、アイロンの人、縫製の人と別れて作業して、自分の工程が終わると次の人に回す。

生地は反違いになると色が微妙に変わることが有る為、大体20~30枚くらいを1ロットとして回していく。(反物の長さや、用尺によって変わりますが)

 

リーダーAさんが襟を作る工程で、僕が身頃と襟を合わせる工程、リーダーは僕よりも一つ年上の女性だった。

ちょっとアゴがしゃくれ気味だが、一般的には美人な部類に入ったと思う。(当時は彼女が居たため全く興味を持っていなかったが)

入社して一年も経たない時だったし、作業する人は女性が多く、周りのすべての人と打ち解けられているかと言えば、全く違う。話すのは一部のアイロンのおばちゃんと、男性社員が殆どだ。

リーダーAさんの縫った襟の30%くらいが縫い止まりの位置が浅く、襟を付けると穴が開いてしまう様になっていた為、アイロンのおばちゃんBさん(元気でおしゃべり、要らん事言い(;一_一))にこれでは穴が空くから、アイロンの時に縫い止まりが浅い物はリーダーに返して縫い直してもらってほしい旨を伝える。

 

僕『Bさん、この襟このまま付けたら穴空くから、ここが浅い物はAさんに返して縫い直してもらって欲しい』

Bさん『ええけど、そんなん適当に合わせといたらええのんとちゃうん?』

僕『襟は大事な部分やからそういう訳にはいかないんですよ。お願いしますね。』

 

僕は自分のミシンに戻り、作業に戻る。

 

部長(当時50代かな?)が見回りで色々な人に声をかけて回っている。

部長はいわゆる女好きで、奥さんの他にも相棒が居てると普段から人目を憚らず公言するような人で、リーダーは部長のお気に入りでもあった。(お気に入りは何人もいたのでそういう関係では無かったようだが)

 

部長とBさんが話している。

 

Bさん『あの子、リーダーの縫った襟が気に入らん言うてぶつぶつ言うてるねん!』

部長『俺が話してくるわ。』

 

部長が僕のところへやってくる。

 

部長『なんや?何が気に入らんねや?』

僕『ここの縫い止まりが浅いから、襟を付けたら穴が開いてしまうので直してほしいと言ってるんです。』

部長『あのな、量産品でそんな事言うてたらお金にならんねや!』

僕『いや、後1針2針縫うだけですやん?次から気を付けてくれたら良いだけでしょ?』

部長『縫い代1cmの所縫い始めだけちょっと深く縫ったらええんや!』

僕『左右の襟の長さ変わってしまいますよ?』

部長『そんな融通の利かん奴は要らん!!!』

僕『じゃあ辞めます。』

 

とそのまま荷物をまとめて帰ってきました。

 

 

どうもここの所悪いことが立て続けに起こる。

先週は滑りの悪い生地を縫っていた為、シリコンスプレーを押さえ金に吹き付けて指で滑りを確認していたところ、急に眩暈がして足を踏ん張った所、フットペダルの下に爪先が入り込んでしまい、自動糸切が作動、見事に人差し指の先を針が貫通した。

 

彼女との喧嘩も増えているような気がする。

 

 

辞めますと啖呵をきって会社を後にした以上、ましてや、間違ったことは言っていないという自負もあったため、頭を下げて戻らせてもらう事は絶対にない。

『仕事探さなあかんなぁ』等と考えながら帰途につく。

 

住んでいるのは4階建ての鉄骨の古いアパートの3階。

家についたのはちょうどお昼ごろだった。

 

下の階の人は熱心な宗教家の様で、毎日決まった時間に大きな声でお経をあげる。

不貞腐れた気分のままでベッドに横になる。

職場での出来事が頭に巡るが、考えても仕方ないと思い、寝てしまおうとするも

下の階から聞こえるお経がうるさく眠れない。

お経にに苛立ちながらも冷静になって、風呂にでも入るか、、、、と部屋を出る。

 

ん?

風呂場のドアを良く見ると手形の様なものが付いている。

子供サイズくらいで、手を付いてから少し引っ張ったような、、、、。

僕『こんなの前から有ったかな?、、、、』

 

『ピンポ~ン』

 

僕『誰や~、もう今から風呂入るのに、、、は~い!』

ガチャ

ドアを開けるが誰も居ない。

 

僕『部屋間違いか?』

この棟には子供はいないし、ピンポンダッシュで3階に来ることはないだろう。

 

 

 

ドンッ!

今度は風呂場の方から。

 

僕『はぁ?何の音?』

 

風呂場を覗くも何もない。

 

 

何かおかしい、、、、。

この時点で少しパニックになっていたが、気持ちを落ち着けてテレビでも見る事にした。

 

 

僕『痛っ!』

足の裏に刺すような痛み。

 

手縫い針の紙のケースから針が覗いて足に刺さっている。

 

この針、、、、ちゃんと道具入れに入れてたよな、、、、。

 

半月ほど前に船場センタービルの寂れた手芸屋さんで見かけた、一つしか無く、お店の人もいつのか分からんから100円で良いよと言ってくれ、買ってきたものだ。

 

僕『なんでこれがこんなとこに、、、、。』

 

ピリリリリリリ~

携帯が鳴る。

 

非通知の様だ。

 

 

放っておいたが鳴りやまない。

 

僕『もしもし?』

 

携帯『ピ~、ザザッ、、、、、あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ~、う゛ぅ、、、、、、、く、、しい、、、、な、、ゆ、、、さな、、、、い、、、、プッ  ツー  ツー』

 

全身がぞわっと泡立つ

 

僕『はぁ?なんなん、どういう事なん』

 

この時点で僕は少し、いやかなり動転していて、友人のSに電話を掛ける事にした。

 

プルルルル、プルルルル、プルルルル、、、、出ない。

 

 

時間はまだ14時にもなっていないはずなのに部屋の中は夕方かと思えるような薄暗さ。

 

取り敢えず家から離れる事にした。

余りにもおかしなことが立て続けに起こりすぎている、、、、。

 

僕は霊感などは皆無と自認していたので、どうする事も出来ず、又、これ以上この部屋に居たらもっとまずいのでは?と思い、近くのファーストフード店に身を寄せる。

 

人が多く、色々なところから聞こえる話し声が今はやけに安心をもたらしてくれる。

 

何とか買ってから読んでいなかった小説を手に18時頃まで時間を潰し、そろそろ彼女が返ってくる頃だと思い店を後にする。

 

仕事を辞めてきたことも話さなければならないし、さっきの家での出来事も気になる。

気が重いが仕方ない。

 

スーパーで弁当でも買おうと立ち寄る。

彼女の分の弁当も選び終え、会計を済まそうとレジへ。

 

店員『1109円になります。』

僕は小銭を出そうと財布の小銭入れを開いて指を差し入れる。

『痛っ!』

指先に激痛。

先ほど家で足の裏に刺さった針が爪と指の間に刺さっていた、、、、。

 

視界が霞む

そこで僕は気を失ってしまった。

 

 

 

目が覚めると家のベッドだった。

彼女が帰って来ていて、心配そうな顔でのぞき込んでいる。

 

彼女『どうしたん?何回起こしても起きなかったけど、、、、。』

僕『いや、今日はちょっと色々あって、、、、』

上手く言葉が出てこない。

そもそもスーパーからどうやって帰ってきた?

確かに弁当を選んで会計をしようとして、、、、、財布に針が、、、

 

 

財布を慌てて確認する。

針なんて入ってない。

お金も減っていない、、、、、。

 

道具入れを見る。

あの針が無い、、、、。

 

足に刺さった後確かにまた片づけたはず、、、、。

 

彼女『ホンマにどうしたん?顔真っ青やで?』

 

僕は今日あったことを順番に話す。

 

仕事を辞めたことは残念がっていたが、理由は理解してもらえた。

家に帰ってからの事は理解してもらえなかった。

 

針の事も一緒に買ったと言っても覚えていない。

風呂場の手形も無くなっている。

 

彼女『疲れてたり、嫌なことが有ったりで変な夢でも見たんじゃないの?』

 

僕『そうなんかなぁ、、、、。』

 

彼女『そんな事よりお腹すいたから何か食べに行こう?』

 

僕『うん、、、、。』

 

出掛ける準備をして部屋を後にする。

外に出て携帯の画面を確認すると、昼過ぎに友人のSに電話を掛けている履歴が残っていた。

 

あれから不思議な事には遭遇していない。

いまだに分からない遠い日の思い出です、、、、、。

 

 

 

 

と言う感じのフィクションでした(*^-^*)

ネタが無かったので今日はこんな感じで怪談仕立ての記事を書いてみましたがいかがでしたでしょうか?

怪談っぽい部分は全てフィクションです(風呂のドアの手形は有りましたが、、、消えないので気にしない事にして生活してました。)

仕事関係の話は全て実話です!

あの頃は若かった(*´Д`)

今ならもう少し上手く立ち回ってるかなwww

 

今日のところはこの辺で(*^-^*)

では又!次の記事でお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

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